自律神経の乱れと呼吸 不調の前に起きている身体の変化

自律神経の不調を感じる前に、身体の中で起きていること



寒くなってくるこの時期、
はっきりとした不調があるわけではないのに、
なんとなく調子が出ない、疲れが抜けにくい。
そんな感覚を抱える方が増えてきます。

このような変化は、
気持ちの問題や体力の低下だけで起きているわけではありません。

気温差や環境の変化に対して、
身体が反応している結果として、
まず呼吸の動きが小さくなっていることがあります。

自律神経が乱れる前に、先に変わるもの



自律神経は、
体温調整や内臓の働き、血流などを
無意識のうちにコントロールしています。

そのため
「自律神経が乱れている」という言葉で
まとめられることが多いのですが、
実際の身体では、その前段階が存在します。

寒さや緊張を感じた瞬間、
人は考えるよりも先に、
肩に力が入り、胸を閉じます。

この反応は防御反射に近く、
良い・悪いではなく
身体が環境に適応しようとする自然な動きです。

ただ、この状態が続くと
呼吸のリズムが少しずつ変わっていきます。

呼吸はいちばん環境の影響を受けやすい



呼吸は、
無意識で続きながらも、
環境や姿勢、緊張の影響を強く受けます。

寒さや気温差が続くと、

・息を吸う量が増える

・吐く動きが小さくなる

・気づかないうちに息を止めている時間が増える

こうした変化が起こります。

この段階では、
まだ「不調」と呼ぶほどの症状はありません。
ただ、身体の動きや巡りが
少しずつ変わり始めています。

東洋医学で見る「未病」という考え方



東洋医学では、
病気と健康をはっきり分けるのではなく、
その間にある状態を重視します。

病名がつく前、
症状が強く出る前に、
身体の流れが変わり始めている段階。

これを「未病」と捉えます。

未病は、
不調を決めつけるための言葉ではなく、
身体の変化に早めに気づくための視点です。

身体の変化は順番で広がっていく



東洋医学では、
身体の変化は次の順で影響が広がると考えられています。

・気(身体を動かす働き)

・血(栄養や温かさ)

・水(リンパや体液)

この中で、
最初に影響を受けやすいのが「気」。

そして、
その気の動きと深く関わっているのが呼吸です。

呼吸が動きにくくなると何が起こるか



呼吸が浅い状態が続くと、
胸やお腹、肋骨まわりの動きが小さくなります。

その結果、

・首や肩の筋肉が緊張しやすくなる

・リンパや血流の巡りが落ちやすくなる

・回復に時間がかかる感覚が残る

といった変化が起こりやすくなります。

これは
自律神経がうまく働いていないというより、
自律神経が調整しにくい身体の状態が続いている
と表現した方が近いかもしれません。

自律神経と呼吸は別の話ではない



西洋的に見ると、
呼吸が動きにくい状態が続くことで、
自律神経の調整が追いつかなくなります。


東洋的に見ると、
気の巡りが滞り、
血や水まで行き渡りにくくなります。


言葉や視点は違いますが、
起きている現象は同じ。


自律神経の不調として感じる前に、
その土台となる呼吸のリズムが
すでに変わっていることは少なくありません。

整える前にまず身体が呼吸できる状態へ



無理に深呼吸をしたり、
がんばって整えようとする必要はありません。


身体の緊張がほどけ、
呼吸が自然に動ける状態になると、
巡りや調整は、あとから戻ってきます。


SIESTAでは、
症状を追いかける前に、
呼吸が邪魔されない身体の状態を大切にしています。


強く流すことや、
無理に変えようとすることよりも、
身体が本来の動きを取り戻せる余白をつくる。


その積み重ねが、
結果として自律神経の負担を減らしていきます。

不調が出る前の段階で、身体に触れるということ



はっきりした症状が出る前だからこそ、
身体はまだ変わる余地を残しています。


「なんとなく調子が出ない」
その感覚は、
身体の声がとても小さく出ている状態。


まずは、
呼吸が動ける余白を取り戻すこと。


そこから、
少しずつ身体の巡りが変わっていきます。


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